会議種別:
参議院経済産業委員会
会議日時:
2011年5月12日(木曜日)午後1時開会

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発言者 発言内容
委員長  産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見をお伺いします。
 本日、御出席いただいております参考人の方々を御紹介申し上げます。
 まず、社団法人日本経済団体連合会経済法規委員会企画部会委員・同委員会競争法部会委員・パナソニック株式会社法務本部東京法務室室長坂田礼司参考人でございます。よろしくお願いします。
次に、日本商工会議所特別顧問・東京商工会議所特別顧問・愛知産業株式会社代表取締役社長井上裕之参考人でございます。よろしくお願いします。
 次に、東京大学社会科学研究所教授松村敏弘参考人でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
この際、参考人の方々に委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、多忙のところ本委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。
参考人の皆様からの忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、お一人十五分程度で、坂田参考人、井上参考人、松村参考人の順に御意見を述べていただき、その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手していただき、その都度、委員長の許可を得ることになっておりますので、御承知おきください。
なお、参考人、質疑者とも御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず坂田参考人にお願いいたします。坂田参考人。
(省略)
委員長  ありがとうございました。
 以上で参考人の皆様の意見陳述は終了いたしました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑の進め方でございますが、まず、各会派一名ずつ大会派順に質疑をしていただき、その後は自由質疑といたします。
 なお、質疑の時間が限られておりますので、御答弁はできるだけ簡潔にお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
(省略)
委員長  以上で各会派の質疑が一巡いたしましたので、これより午後三時をめどに自由質疑を行います。
 質疑を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言願います。
 それでは、質疑のある方は順次御発言をお願いします。
(省略)
広野ただし  民主党の広野ただしです。参考人の皆さんには本当に貴重な御意見、ありがとうございました。
 今までも日本のMアンドAあるいはベンチャーの活発化ということで様々な政策がなされてきたわけなんですけれど、アメリカ等と比べますとちょっとダイナミックさに欠けると、そういう点があると思います。MアンドAに関しては、特に日本の場合は何といっても人ということを非常に大切にして、人がまた会社に対する忠誠心とかそういうものがいっぱいありますから、あるいは、人情味というかそういうものがありますから、なかなかドライに売り買いということができないということがやっぱりどうしてもあるのではないかと思いますし、もう一つ、ベンチャーについても、アメリカ等は開業率が物すごく高くて廃業率が極めて低いという形で企業数がどんどん増えていると、こういうことでありますけれど。
 そのいろんな原因を我々も、できるだけそういう阻害要因があればそういうことのないようにということで様々な施策を取ってきていると思いますが、そういう中で私は、根本的にはどうも人の育て方が、教育等も含めまして、欧米は非常に活発に、自分のやりたい道というか、企業に就職するよりも自分のやりたいことは山ほどあって、そういうような形で独立心が非常に高いといいますか、そういうような人間に育てていっているということがあるのではないかと思いますが、いずれにしましても、その観点でMアンドAあるいはベンチャーについて何か御指示がいただければ、御三人からお伺いしたいと思います。
委員長  三人の方にですね。
 じゃ、坂田参考人から順番にお願いできますか。
参考人
(坂田礼司君)
 申し訳ありません、もう一度ちょっと御質問の趣旨を。
広野ただし  様々な施策を我々、MアンドAとベンチャーにやってきているんですが、もう一つ、アメリカ等と比べますと活発でないと、ダイナミックさに欠けるという点、その根本的な何か解決策等について御指示があればということでございます。
参考人
(坂田礼司君)
 ここ二、三年、確かにMアンドAにつきましては日本におきまして件数が落ちているのは事実だと思いますけれども、ただ、今円高ですとか資源高ですとか、あるいはリーマン・ショック、あるいは震災といったいろいろな要因があってのことだと思いまして、決して企業の方でMアンドAにつきまして意欲がない、あるいはそのために実施がされていないということでは決してないと思います。
 ただ、アメリカと比べて日本でそういう事例が見劣りするということでありますと、それは例えばそれぞれの会社のお考えというところもありますでしょうし、それからあと、ビジネスインフラといいましょうか、いろんな、先ほども国と国との間の制度間の違いというようなこともありましたけれども、そういったところの要因が非常に大きくなっているんじゃないかなと思います。
 国、政府の方で産業育成について日ごろいろいろとお取り組みをしていただいている中で私ども企業もMアンドAの活用については考えたいと思っておりますし、いつもそこはどう事業を有効に拡大していくのかという観点から常に念頭にあるところでございます。
参考人
(井上裕之君)
 先ほど教育の問題にもちょっとお触れになりましたけれども、教育の問題というのは、やはり日本の今の教育のシステムはもう少し検討する必要があるんじゃないか。人の個性、個々の個性を生かした教育といいますか、物づくりに適している人間は物づくりの方、金融に適している者は金融の方へというような進み方、文化系は文化系という、小さいときからもうそういう個性というのはあるわけですから、それを見抜いて教育をするという仕組みを、何でも同じように教育するんじゃなくて、進めてもらうべきだというふうに思います。そして、中小企業というものがいかに大事であるかと。大企業に勤めれば一つの歯車の一人だけれども、中小企業の場合には幾らでも独立してやれるというような仕組みを是非とも考えて教育に取り入れていただきたいなというふうに思います。
 それからあと、ベンチャーでいろいろなアイデアを持っておっても、やはりそれを商品化していく、製品化していくということにはそれなりの資金が掛かるわけでして、それをやっぱりバックアップすると。そういう点では、日本は非常に中小企業対策費というのは少ないというふうに私は思います。アメリカが大体一兆円、フランスが大体七千億円ですね、ドイツでも五千億からの、それを毎年中小企業対策費として組んでくれておるわけですけれども、日本のケースの場合は、どっちかというと、金融の方は一生懸命あれするけれども、そうじゃなくて、製品開発は非常にコストが掛かるわけですけれども、失敗してゼロになる、ゼロになったときにどうするのかと。それを借金を背負いながらまた次のことをというところに進めないわけですから、そういうものをやはりバックアップしていただくような仕組みを是非ともお願いしたいと。
 それによって成功する事例を多くし、そして、場合によってはMアンドAというようなケースもあるでしょうけれども、MアンドAをしてもやはりそれなりのコストは掛かるというふうに思いますんで、是非ともお願いをしたいと思います。
以上です。
参考人
(松村敏弘君)
 広野先生から、まずMアンドAとベンチャーの話から始まって教育の話に行ったのは、何というのか、目からうろこが落ちるというか、本当に感動したというか、実際、確かに教育という問題を考えるときに、私たち大学の人間は、今まで一つ一つの問題が起こったときにそれに場当たり的に対処するというようなことしかちゃんとできていなくて、広く日本社会における、MアンドA、ベンチャーというのは例だと思うんですが、そのほかいろんな社会問題、社会構造というのと直結している話なのだと。そういうのをこたえるために、根本的に教育、例えば大学における教育というのをどうしなければいけないのか。それから、大学を出た後で就職するという、その接続というのをどうするのか。あるいは卒業した後で更に学び直すということをして日本経済全体のためにどう役立つ人材を育てていくのかという、こういう大きな視点に明らかに欠けていたのではないか。特に、私たち大学の人間は、そういう点、大いに反省しなければいけないというふうに思っております。
 そういうことをきちんと考えて、ゼロベースで、本当に白地に絵をかくような、そういう先生のような大きな視野で教育の問題を考えるという機会が今後絶対に必要で、私たちも自覚してやっていかなければいけないというふうに改めて感じました。
 どうもありがとうございました。
(以下省略)