会議種別:
北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会
会議日時:
2012年4月16日(月曜日)午後1時30分開会

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発言者 発言内容
委員長  北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
広野ただし  民主党・新緑風会の広野ただしでございます。
 今、玄葉大臣からもお話があったとおり、四月の十三日金曜日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射、結果は失敗はいたしましたけれども、北東アジアの平和と安定を揺るがす、もちろん安保理決議等にも違反をする、こういうことでございます。
 こういう中にあって、衆議院においても、また参議院本会議、本日、ミサイル発射に抗議する決議をさせていただいております。日本は、そういう意味では外務大臣始め大変な、発射を自制することについて努力を払ってこられたというふうに思うんですが、私は、政府全体としてもうひとつ、もっと真剣に真剣にこの発射自制に対してトップの総理がもっと動くべきではなかったのかと思っております。
 というのは、これはやはり、東日本大震災の復旧復興、こういうことは、あるいは原発の対応というのはまさに内なる国難に対応する問題であります。そして、このミサイル等についての対応は外からの国難ともいうべきものに対応すると、こういうことでありますから、もちろん国連、そしてまた六か国協議のメンバー等を中心にして、またG8においてもいろんな働きかけをして、やったと、大変な御努力を玄葉大臣自らがされているわけですが、私はもう一つ、何か全てが間接的なんですね。日本と北朝鮮との間は千キロ以内なんです。もう千五百キロ以内に全部が入ってしまうと。こういう状況の中、国民がまさに不安におののくと、こういうことでありますから、この平和と安定、防衛ということについてもっと直接的な何かそういう努力がなされていいんじゃないかと。そしてまた、総理がもっと、例えば三月の二十六、七ですか、核セキュリティ・サミットというのがありました。もっとトップがもう先頭に立って対応すべきではなかったかと、こう思っておりますが、その見解をちょっと伺います。
国務大臣
(玄葉光一郎君)
 ただいまの御指摘は、発射の自制を求めるに当たって、もっとトップも含めて動くことができたのではないかと、こういう問いだというふうに思いますけれども、この間、自制を求める動き、さらには仮に発射が強行された場合の対応も含めて、外交的な働きかけででき得る働きかけは最大限行ってきたというふうに、私自身はそう考えています。
 この間、日中韓の外相会談が寧波でありました。二国間の会談も行いました。また、G8がワシントンでございました。その中でも当然取り上げられましたし、また同時にG8の声明も出しました。また、二国間の会談等でもそれぞれこの問題について、まずは、おっしゃるとおり発射の自制を求めるということでまずは動くということで一致をして動いてきました。
 お尋ねの核セキュリティ・サミットで総理がソウルにいらっしゃる時間が短くて、やや、もっとほかにできることがあったのではないかという御指摘については、日程の取り方も含めて、働きかけ、つまり国会への働きかけも含めて反省すべき点はあるんだろうというふうに思っていますが、私としてはでき得る最大限の働きかけを行ってきたし、これからも行っていきたいというふうに考えております。
広野ただし  玄葉大臣は本当に先例を踏み込んでやられたという感じがいたします。
 しかし、例えば百年前の日露戦争のことを考えますと、あの巨大なロシアに対して日本が小国であった。あのときに、桂太郎内閣、そして小村寿太郎外相と、そして高橋是清が日銀副総裁なんですね。で、戦費の調達から始まって、そして、もちろん日英同盟をまずやる。そして、戦費の調達、また軍艦の入手、そして仲介、仲裁国のところまで考えてやっていく。そしてまた、世論のつくり方、アメリカによる世論のつくり方、そしてまたロシアにおいての、何といいますか、反政府行動等についてもいろんな工作をすると。様々なことをやっているんですね。やっぱり、あのときの極東の、日本のロシアに対する国難ともいうべきことに対して大変なやはり先人たちは苦労をしてやっているんです。
 その中で、日朝のルートがもう、もちろん外交関係ありませんけれども、これはいろんな秘密ルート等をつくって直接コンタクトをする道が何かないだろうかと。これは拉致問題解決においても大変大きなことなんですね。全てが間接的なんです。ここのところを何かもう一つ踏み込んでやってもらわないと、拉致問題を始めこの核、ミサイルの問題、日本に対して大変な主権の侵害であるし、また国防の問題から、防衛の問題からいってどうなっているんだろうという点が、やっぱり国民の皆さんがどうも隔靴掻痒だ、日本がちゃんとやれないのかと、こういう思いがどうしてもあるんですね。
 ですから、その点について両大臣に伺いたいと思います。
国務大臣
(玄葉光一郎君)
 広野先生おっしゃるように、それは北朝鮮の特にミサイルの問題というのは、核の問題もそうでありますけれども、日本にとっては直接の脅威、韓国にとってもそうであります。最近、米国と話していて、とにかく米国にも直接の脅威なんだということを私は議論で実は使うようにしているんですけれども、最近、オバマ大統領はそのような発言をし始めているように聞いております。やはり、直接の安全保障、直接の脅威であるということを踏まえながら、我々として他国への働きかけというものを行いたいというふうに思っています。
 今の御質問の趣旨は、近くにある国なんだから直接もっとやれないのかということでございますけれども、これにつきましては、ちょっとこの場で申し上げれる内容じゃないものですからお答えを差し控えたいと。御意見として承っておきたいというふうに思います。
国務大臣
(松原仁君)
 御質問でありますが、北朝鮮は国交のない相手でありますから、私としても、国交正常化交渉等の外交については一元化を堅持しつつも、北朝鮮との接触は多元的に行っていくことが不可欠であると今までも強調してまいりました。したがって、委員御指摘のように、様々な接触ルートは模索するべきだろうというふうに思っておりますが、どちらにしても具体的に述べることは差し控えたいと思います。
 拉致被害者に関する情報収集や多元的な接触も含め、我が国としてできる全ての可能性を検証しながら果敢に取り組んでいくという決意で関係各方面と協力をしていきたいと、このように思っております。
広野ただし

 是非、あらゆる手段を、またあらゆるルートを使ってやっていただきたい。これ拉致問題も、もう二〇〇五年以降、ある意味で小康状態というか、ずっと時間を空費しているんですね。そしてまた、ミサイル、核という、もう日本にとって直接的な脅威になっている。今回は三月十六日に予告をしているから、まだいろんな形で国民の皆さんがそういう準備行動的なことができるわけですけれども、安全保障全体を考えますと、北朝鮮がどんな行動に出るかはこれ全く予期せざることなんですね。
 ですから、しかも千五百キロ以内、もう全て弾道ミサイルの中にあるという範囲なんですから、そういう面では、やはり政府全体として、玄葉大臣はやっておられると私は思っておりますが、政府全体として日本の防衛という、また国民の安全ということを考えたときに、もう一つ外交努力、全体としてやってもらいたいなというふうに要望しておきたいと思います。
 そして、もう一つ。防衛省からもお見えでございますが、今度のミサイル発射に伴いまして四十二分間の空白だとか遅れですとか、こういうことが言われているわけであります。国民の安全ということを考えたらば、私は、未確認、まあ二重チェックというのは確かに大切でしょうけれども、未確認情報ではあるけれどやはり発射されたという情報がある、ですから国民の皆さんに、冷静に、かついろんな準備行動に入ってもらいたいというような発表の仕方もあったんではなかろうかと思うんですが、この四十二分間の遅れの問題についてお答えをいただきたいと思います。

大臣政務官
(神風英男君)
 今般のミサイル発射事案についての発表の遅れの御指摘でございますが、防衛省としては、SEWという情報、早期警戒情報がアメリカからもたらされます。我々も、それを受け取った瞬間に中央指揮所というところに駆け付けて事態を、推移を見守っておりました。通常SEW入感という形で早期警戒情報がもたらされるわけでありますが、その通常で申しますと、これSEW情報の中には、発射の場所、また発射方向、発射時刻、発射弾数、落下予想地域あるいは時刻、おおよその落下の時刻等が含まれているのが通常であります。ただ、今回の場合には、その発射弾数、落下予想地域、時刻が一切報告が、表示がございませんでした。そういう点で、通常のSEW入感の情報と違っていた面がございます。ちょっとその確認に時間を要したと。
 確かに、先生御指摘のように、SEW入感の段階で何らかの飛翔体が発射をされたと、それを情報を得たということを最初にこれは御報告しておけばよかったのかなと私も思っておりますが、ちょっとそれを確認して、また日本側のFPS5あるいはFPS3改、そういったレーダー、あるいはイージス艦のレーダー等と総合しながら、今のSEW入感がどういうものであったのかというのを確認をしている作業がちょっと時間が掛かったものですから、そういう状況になったという状況であります。
広野ただし  やはり大きな組織を動かすというときは確かにいろんなことがあるでしょう。そして、二重チェックだとか三重チェックというのもあろうと思うんですが、国民を守るんだという観点に立てば、やはり何らかの情報を得たらできるだけ早くそれをお伝えをする、しかしパニックにさせるわけじゃないんですね、ということをやっぱりやっていかないと、これは本当に国民を守るということになるだろうかという点があろうと思いますので、是非これをまた反省の点にしていただいて次からの対応にしっかりと当たっていただきたいなと思っております。
 それと、このミサイルの失敗があって、核実験の問題であります。豊渓里という実験場で核実験の可能性があるのではないかということが言われておりますが、ミサイルの失敗を受けて、やはり名誉挽回といいますか、威信を高揚するために核実験の可能性は高まったというふうに私は思っておりますが、まず外務大臣にその見解を伺います。
国務大臣
(玄葉光一郎君)
 御存じのように、〇六年そして〇九年、それぞれミサイルの発射の後、核実験を、国連における動きがあるにもかかわらず行ってきたわけであります。今この場で、今後核実験があるのかと言われて、私から答えられることは、この場で予測することは難しいとしか答えられません。ただ、情報を収集、分析をして注視をしているということは間違いございません。今大切なことは、更なる挑発行為を抑止をするためにどうするかということに現時点全力を挙げなければいけないのではないかというふうに考えて今行動をしているところでございます。
広野ただし  ミサイルはやるわ、そしてまた次の核実験が、もちろん自制すべきということで各国にも働きかける、また先ほど言いましたような、どうしても間接的なものになってしまうんですが、国連を中心にやっていくにしても、この両方がなされたときは、更なる制裁措置というものを国連全体として、また日本独自にもしっかりとやるべきじゃないかと思いますが、そのことについての見解を伺います。
国務大臣
(玄葉光一郎君)
 現時点は、この場では、先ほど申し上げたように、まずは更なる挑発行為を防止をする、抑止をするということに全力を挙げたいというふうに思っております。
 ただいまの広野先生の御意見は、貴重な御意見としてしっかり承っておきたいというふうに思います。
広野ただし  少なくとも、米朝協議がありました、米朝の協議において、食糧支援二十四万トンですか、核濃縮の、濃縮活動の停止ですとか、あるいはミサイルの問題、核実験の問題、こういうことが守られないときはやはり食糧支援というものは凍結をする、あるいは中止をするという考え方がアメリカにはあると思いますが、日本としてそのことをまず強く要請をしてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
国務大臣
(玄葉光一郎君)
 基本的には栄養支援というのは人道的なものだろうというふうに理解をしておりますけれども、米朝合意について私がとやかく申し上げる立場というか、直接的な言及は避けたいと思うんですが、ただ、もう米国側も、ミサイルの発射がなされるということになれば、いわゆる米朝合意にある栄養支援ということについて、当然ながら考えざるを得ないんだという趣旨のことも言っているというふうに承知しています。
広野ただし  やはりヨーロッパの北朝鮮に駐在している外交ルート等から聞きますと、制裁措置が全体的には効いていないと。もう平壌には高級車は走るわ、いろんな状況になっているということなんですね。そういう中において、やはり日本は特に大きな拉致の問題を抱える、また近い国なんですから、この制裁措置がしっかりと国際的になされるようにやっていくべきだと、こう思いますので、再度答弁をお願いします。
国務大臣
(玄葉光一郎君)
 いわゆる制裁措置の中には、おっしゃるように、国連安保理で制裁委員会というのがあって、その制裁委員会の下で決められた制裁措置というものがございます。それに加えて、例えば日本などが独自に行っているような制裁措置もあるということであります。
 各国が国連の安保理で決められた制裁措置について実際にしっかりと履行されているのか、実施されているのかということについては、これは非常に大切な点でございます。御指摘はよく私は分かります。ですから、そういったことがきちっとなされなければならないし、なされるように働きかけをしていかなければならないと、そう考えております。
広野ただし  それでは、残余の時間を同僚議員に譲ります。よろしくお願いします。